整体に行くたびに憑物落としのようになっています、四ヶ内(しがない)と申します。
塩でも撒きますか?」と生体の先生にも言われました。PCにでも撒くか。


少し昔話になりますが。
以前普通に会社員として働いていた頃……ざっくり言えば
残業を月100時間つけていた頃、私は自分でも表現できない、
根拠のない何かに追い詰められていました。

それは残業が積み重なることによって時間を失うことに対するそれではなく、
もっと何か罪悪感のようなもの。

行きていること、行動していることに対する
正体不明の強迫観念に追い詰められていたのです。

私を追い詰めていたもの、それは、「やりがい」という呪縛でした。




~目次~







「やりがいがなければならない」という強迫観念


毎朝起きて出勤して、家に帰って、
目蓋を半分落としながらシャワーを浴びて
眠って起きて出勤して家に帰って……。

その頃私は原因不明の強迫観念に陥っていて、
ただ仕事が辛い、残業が辛いだけではなく、
これではためだ、こんなことでは人生をムダにしてしまう……
やたら暗いものに囚われていました。

ただのメンヘラ、と片付けても良いのですが。


そんな生活が続いていた頃、知り合いが私に貸してくれた1冊の本がありました。

それがこちら。
私が意味不明の強迫観念から脱出できたきっかけでもあります。

というか、タイトルの時点ですべて話が終わっているんですけども。

やりがいのある仕事という"幻想"。

……幻想……。
幻想

もしかして本当は、仕事にやりがいなんてなくていいのか?

タイトルを目に入れた時点で、
私は厚さ3ミリくらいの鱗が目からボロっと出てきた気分でした。

筆者の森博嗣さんは「すべてがFになる」シリーズで有名な方ですが、
そもそもは国立大学工学部助教授のお方。
そしてそれも早い段階で退職し、
今では1日1時間の仕事で人生を送っているそうです。

……うらやまs……いや……いや、うらやましいですね

とかいう、特別な地位にいる人間からの煽りか? と
一瞬思ってしまいそうになりますが、
本文に目を通すと、「……そりゃそうだ」という思いで頭と心がいっぱいになります。



人間は働いていない状態が正常である


森博嗣さんいわく、人間とは働いていない方がむしろ良い状態なのだそうです。


 人は働くために生まれてきたのではない。
 どちらかというと、働かない方が良い状態だ。
 働かない方が楽しいし、疲れないし、健康だ。
 あらゆる面において、働かないほうが人間的だと言える。

 ~~~

 仕事に勢いが持てなくても、すごい成果が残せなくても、
 人が羨む職業につけなくても、きみの価値は、変わらない。


 ――本文より 


こんな塩梅で。


それを見た瞬間、私はなんだか呪縛から解き放たれたような気持ちになりました。

気づかないうちに、自分が『人生が充実していなければいけない病』に
支配されていたことに気づきました。

私は仕事に勢いがつかず、すごい成果が残せるわけでもなく、
それでいて人が羨むわけではない職業にやりがいを見いだせていない。
知らないうちにダメな人間だと自分にレッテルを刻みつけていました。

仕事とは充実していなければいけない
仕事とはやりがいがなければならない

そんな幻想に取り憑かれていたことに気づいて、
ようやく目の前が晴れました。

やりがいがなくていいんだ、と思うと、突然気分が楽になり。
そして何故か、転職に向けてのやる気が起き始めたのを覚えています。







やりがいなんてなくていい。……やりたくないことならば。


私はやりがいのない仕事を続ける人を、責めたい訳ではありません。

ただやりがいのないことをしている自分を責めている人がいたら、
そんな必要はないと伝えたく思います。

やりがいがないことを気にする必要はなく、
やりがいを感じることがあればそれを満喫すればいい。
それでいいじゃんと思えるようになりました。

この世のすべてにやりがいを感じる必要はありません。
本当はしんどくて、苦しくて、辞めたいことに対して、
やりがいを感じないことを責める必要はないのです。

あなたは悪くない。あなたの価値は変わらない。

やりがいのあることは、
それは趣味や生きがいとなってあなたの側にずっと残り続ける。
それこそがきっとあなたの価値のはずです。


楽しいことは楽しんで、楽しくないことは楽しくないことを受け入れる
それをすることで、自然に次の1歩が踏み出せたのが私です。
だから今やりがいのない何かのせいで自分を責めてしまう人がいたら、
そんな必要はないのだ、と、この本を通じて伝えたいのです。

それを受け入れることが、きっと、
埋没しかけていたあなたの価値を思い出すことにつながるはずなのです。